稀有

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Left : Cree Saddle (Platinum) Right : Cree CockNeck (Ultra Platinum)

多くのFFMが、パイロットフライあるいは勝負フライとしてティペットの先に結ぶ「アダムス」。
その形状はスタンダードだったりパラシュートだったりするし、はたまたエルクヘアのハックリングをアダムス風にしたものだったりもする。
どの水生昆虫を模したとは言い難い色合いと、メイフライのイミテートとは限らないファジーさがその魅力かも知れない。
そのアダムスというフライ、パターンブックによればそのほとんどがグリズリーとブラウンの2種類のハックルを巻き込むのがベーシックとされているようだ。
ところが、2種類のハックルを巻くことを面倒くさいと感じる男がココにいる。
特にローガンが顕著になった最近では、最初に巻いたハックルのストークの間隙に第2のハックルのストークを綺麗に巻き込んでいくことを「疲れる」と感じるようになってきた。
とはいえ、フライボックスからアダムスを消すわけにはいかないので、苦痛と感じながらもタイイングをしたいという欲求が高まった時に巻くようにしていた。
そんな時、あるパターンブックを見ているとアダムスに使うハックルの部分が"Cree"と指定されている物があった。
確か以前もこのパターンブックを見て、"Cree"なるハックルカラーとは?と気になり調べたところ、この"Cree"はアダムスの原型、つまり初期のアダムスに使われていたことを思い出した。
ところが、この"Cree"というカラーは黒、茶、黄の三色が絶妙に配置され、生産される量が極端に少ないらしく、それに対する手段としてグリズリー、茶の2色のハックルを重ね合わせるという手技が生み出されたらしい。
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Exquisite three colors

逆に言えば"Cree"さえあれば、1種類のハックリングでアダムスを巻くことも可能だということになる。
数年前とは違い、切実にタイイングに不自由を感じるこのごろ、"Cree"なるカラーのハックルの必要性がハックル購入の大きな「言い訳」になったことは言うまでない。
しかしながら、この稀有なハックルを探し出すことは非常に困難で、似たようなグリズリーバリアント(変わったグリズリー)は見つかるものの、手元に到着するまでに結構な時間がかかった。
やっと手にして、サドルハックルでいくつかのアダムスパラシュートを巻いてみたが、手間がかからない以上に、絶妙な配色は実にそそられる物がある。トラウトよりも人間が釣れてしまうフライかも知れない。
あと、2種類のハックリングのときには困難だった、軽く(俗に言うハラリと)ハックリングしたい時にも威力を発揮してくれる。
しばらくは"Cree" の虜になりそうな冬の夜。
by s_1046 | 2008-01-09 21:57 | フライタイイング
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