効果

釣りを始め、その渓魚を画像として記録するようになったころ、デジタルカメラのデータをパソコンに移し替え、その像をモニタで見るたびに少なからずショックを受けたことが度々。
当然のことながら、渓魚をランディングし、興奮冷めやらぬうちにそれを落ち着けるかのように、魚を愛で、撮影をする時のほうがモニタで見る画像より数段美しいことは理解できる。
だが、少なくとも後日、モニタを介して再び出会った魚たちから、その時の記憶が鮮明に呼び起こされる画像として記録したいと考えるのは、誰しも同じではないだろうか。

中でも、水中に半身を没する渓魚の姿の美しさをカメラに収め、意気揚々と帰宅しパソコンで画像を見たとき、水面からの反射光により没した水中の部分が確認できていなかった時には、残念な思いをした。 しかし、撮影の現場でみた魚は美しく、水中にあるヒレまで綺麗に見えていたのに・・・と、思い起こしてみると、その時私の目の前には偏光グラスというスグレモノがあったのが原因であると気がついた。
それ以来、撮影時のカメラにも偏光レンズをかけさせるのが、習慣となった。
カメラ用にはPLフィルターという偏光フィルターがあるが、そのようなタイソウなものではなく、自分のかけている偏光グラスをレンズの前に持っていくだけのことなのだけれど、シーンによっては絶大な効果を与えてくれる。
もう4-5年前になるだろうか、そのようにして撮影した写真を掲示板に載せたところ、友人のgaryさんが「タレックス効果(Talex Effect)」と命名してくれ、それ以来私の中では、その撮影方法は「タレックス効果」として生き続けている。(本人はタレックスレンズ使ってないんですけどね)
先日も一緒に釣行したLeemanさんが、私の撮影する姿を見て「そうやって撮るんですか?」と感心してくれたが、こうやって撮るんですとしか答えなかったけど、実はそれなりのコツというものがある。

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まず、レンズの色。
ナチュラルな色表現のグレーのレンズしか使えない。
ブラウンとかグリーンとかを使うと悲惨な目に遭うので、ご注意を。

次は、少し専門的な話。
普通、目に見えるものは、可視光という3800Å~7800Å(Å=オングストローム 1000万分の1ミリメートル)という極めて短い周波数の電磁波を人間の視覚が判断して画像にするわけだ。
この可視光に限らず、電磁波というのはお互い直交する電場と磁場の作る振動面に乗った横波で、基本的には単一の波形なのだが、自然光はこの振動面が縦横斜めと複雑にに混じっている。  しかし、面白いことに水面からの反射光というのは、地面(水面)に平行な振動面のみという特性がある。
かたや、偏光グラスというのはレンズの中にスリットを持たせた、言ってみれば「スダレ」のような構造で、普通は縦にスリットが入った状態でメガネフレームにセットされる。
ということは、通常の偏光レンズは縦の振動面の光しか通さないということなので、水面からの横向きの振動面を持つ反射光を見事にシャットアウトしてくれるというわけ。
水中からの光は自然光なので、その光の持つ振動面は無数で、偏光グラスで水平振動面の光を除去しても、画像としての情報は充分に網膜に伝わる。
だから撮影の時に、偏光グラスを出来るだけレンズに密着させて使うことはもちろん、その時カメラの角度がどうであれ、偏光レンズは人間がかけているのとおなじ、縦方向スリットでないと、家に帰ってモニタを見てガックリということになる。
by s_1046 | 2007-06-10 20:04 | アイテム&ツール
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