粘度

早朝、台風のような強風と横殴りの雨の音で目を覚ます。
時計を見ると午前5時半。
起きるには、まだ早い時間だが、この雨戸をたたく雨の音では寝ていられそうにない。
寝室で一緒に寝ている愛犬と階下に行くと、凄い雷鳴が窓を震わせた。
日課の愛犬との散歩にも出られそうにないので、庭のデッキに犬を出すと、犬も強風を嫌い、そそくさと用を足し、家の中に入れろと窓を叩き合図を送ってきた。
そんな台風のような嵐も、30分もすると勢いを弱め、雲間から青空さえ見えるようになってきた。
嵐と共に始まった金曜日、出勤するとシャックマン氏から電話。
「明日、釣りに行きませんか?」
早朝の嵐が少しだけ脳裏をよぎったが、窓の外を見れば素晴らしい晴天。
「いいですよ、行きましょう」 と反応してしまった。

土曜の朝を迎えた。
シャックマン氏の車に乗り込み、車を走らせる。
この世界、この間は良かった・・・とか、昨日は爆釣だった・・・という情報が殆ど通用しない。
それでも、その川に我々を向かわせたのは、私が今シーズン魚の顔を見ていないという事実があるからかも知れない。

そのことについては、それほど気にしていなかったが、それより私には試してみたいことがあった。
前回、蒲田用に用意した粘着材混入フロータントのテストがそれ。
実は、私にしては珍しく気を入れて作ったフロータント一式を蒲田釣行に持って行けなかった、というよりそっくり忘れてしまったのだ。
年と共にひどくなる物忘れは、今回も偏光グラスを忘れるという失態をしでかした。
こんなことで、果たしてテストなるものが出来るのかいささか心許ないが、今回の釣行の課題としてフリーストーンの川の岸部に立った。

川は案の定、水勢を増し、水温も7.5℃と低めだが、気温の上昇と共に魚たちの活性が上がることを念じキャストを繰り返す。
2本の強い流れが落ち込み、それぞれの反転流がぶつかるポイントで、フライに対して反応が見られたが、それ以外は何のリアクションもない時間が続く。
シャックマン氏と相談し、別の場所にはいることにした。
支流は、以前起こったであろう大増水の名残を残し、川岸の植物のほとんどが下流を向いてなぎ倒され、歩くこともままならない場所も多いが、こと魚の反応に関しては申し分なかった。
#18のCDCダンで釣り始め、カワゲラが見られてからは少し大きめのCDCカディスにチェンジし、釣り続ける。
小さなアマゴとそれより少し大きなウグイが交互に釣れる。
アマゴは流れの中から、ウグイは止水のような場所から。

f0022103_191552.jpg


20cmに満たない魚たちを相手に釣りを続けながら、サイズアップを目論むが、どうやらこれがこの川の春のアベレージサイズらしい。
記録というより、証拠的な意味合いの写真を撮影し、ランチタイムに。

その後、再び元の川に戻り釣りをするものの、午前中同様芳しくはない。
支流と同じ程度のサイズの魚が数匹釣れた。
しかし、芳しくないといいつつ、小さいながらも二桁の釣果を得たので良しとしなければならないだろう。

本当に芳しくなかったのは、フロータントのテスト。
粘着材の濃度が高すぎたのか、撥水材と溶剤の混合比が悪かったのか、いつもなら口元で強くふたふきくらいしてやれば、溶剤が揮発しCDCやハックルが元のプロポーションを取り戻すのだけれど、パウダーフロータントをまぶしてやらないと復活しない。
何のことはない、粘着剤を混入してやれば、パウダーフロータントが付着し、浮力の持続に寄与できると単純に考えていた私がバカだった。
粘着材というものは、選択的にパウダーフロータントを付着してくれるものではないということが考えから欠落していた。
フライが水中に没することを繰り返すと、パウダーフロータントはきれいに剥がれ、粘着材の効果はCDC同志、ハックル同志に及ぶということに何故気付かないのか。
まったく、我田引水・・・自分の都合のいいことしか考えていないのが情けないが、この試行錯誤もまた楽し。
by s_1046 | 2007-04-01 19:51 | 釣行レポート
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