頬摺

私事ながら、三人目となる孫が生まれた。これまでのふたりの孫は息子の子供で両方とも男の子。生まれたのは息子の嫁の郷である石川県で、生まれた時には石川県の病院まで会いに行ったものの、生まれた直後からしばらくの状態はつぶさに知らない。
今回生まれたのは娘の子で女の子、思わず頬摺りしたくなるほどカワイイ。産院も近く生まれた日から病院に日参し、さらに退院後にはわが家で静養することになっているので、子育て非戦闘員のジジイでもちょっとした子守りには参加させて貰おうと楽しみにしている。
そうなると入院中に釣りに出かけるほうが「大事なときに居ないんだから」などと言われず、無難な状況であることは言うまでないなと考え、退院前日の土曜日にそそくさと釣り道具を車に詰め込み木曽に向かった。
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3月26日 おひつじ座生まれの衣織(いおり)



平野部では桜も満開で、春もまっさかりといったこの頃ではあるものの、木曽路に入ると春遠からじといえど、まだ暫く先のことという感は隠せない。山々は冬枯れの状態で、川の中を渓魚が泳ぎ回る姿を想像させるにはそぐわない景色が広がる。
木曽路の深部に入り込めば、その傾向はさらに強まると考えて、まずは南木曾の観光地「妻籠宿」の横を流れる川に向かう。
水量や透明度は申し分なく、魚が居着きそうな渓相が続き、釣欲をかきたてられるが、それを押しとどめて川の観察から始めてみた。水温は7.4℃。流れの両岸には枯れた葦原が続き、空中を舞う虫らしきモノは見えない。水中では枯れ葉が流れに揉まれる姿がときおり見られるほか、水面にもこちらが期待するような変化はない。もちろんこの季節の当然の姿に落胆はしないが、ひょっとしたら視野の片隅にか弱く翔ぶメイフライの姿でも捕らえられないかという期待はあった。
その期待を裏付けるように、ティペットの先にはアンテナフライとして#16アダムスパラシュートを結ぶ。初夏から盛夏なら「居れば出るはず」のポイントに流してみるが反応はない。まあ、あたりまえといえばあたりまえか。葦の枯れ枝にフライをとられティペットの変更を余儀なくされたのを機会に、インジケーターを取り付けフェザントテールニンフに切り替え。なんの魚信もないまま、気がつけばとうに正午を小一時間まわっている。
このまま帰宅して録画予約をしてあるJ1のサッカーをリアルタイムで観戦しようかとも考えたが、他の川をリサーチでもするか・・・という考えがまさり、パンをかじりつつ国道19号を北上。
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通い慣れた川の定位置に車を止める



ほぼ無意識に行き着いた先はいつもの川。ちょうど車を止めて準備をしていると農作業に出てきた軽四が止まり「監察ある?」と聞いてきた。運転手の顔をのぞき込んだ瞬間、私と運転手のオジサンが同時に「おぉ、コンチハ!」。地元漁協の支部長を務める方で、当然のように川の状況についての話がはじまった。結果としては「山に藤の花が咲く頃にならないと釣れんよ」ということで、これも想像の範囲内。でもせっかく来たんだからということで、そこから上流部に向けて釣り始める。
ここではドライフライを結ぶことなく、ヘアーズイアーから。流れの緩い場所、ちょっとした水深のある場所を探るが、反応はない。
「あそこまで行ったら止めよう」と決めた堰堤まで半分ほどに差し掛かった落ち込みで、フトした瞬間にフライとインジケーターが流れに飲み込まれた。ピックアップというほどの動作でもないが、ロッドを立てた時に魚の感触が伝わってきた。ホントにごくわずか、確信と言えるほどではないけれど、釣り人を元気にさせるに足りる手応えというやつだ。
深い場所には居るのかも?と考え、ティペットを継ぎ足ビーズヘッド付きのニンフフライに交換してインジケーターを取り外す。そしてラインには固形のフロータントを塗りこんだ。ラインを沈ませないように落ち込みの流れの手前に置きその先だけ沈ませる作戦だ。
う〜ん、難しい。深みに居るはずの魚の活性が低いせいかラインの挙動が今ひとつ掴めない。同じような場面が演出できる落ち込みに移動して何度も繰り返しているとラインの先端が流れとは逆の方向に10cm足らず動いた。反転流に引きずられたかそれとも魚が咥えたか。
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ビーズヘッドフェザントテールを咥えてくれた有り難いイワナ



半信半疑ながらロッドを立てるとロッドの先が震えた。ラインのテンションを緩めないように注意しながら岩を巻いて下流へ誘導しなんとかネットイン。目標とした堰堤まで100mほどの位置でもあり、この有り難いイワナの胃の内容物を確認することなく感謝しつつ流れに戻す。


孫同様、思わず頬摺りしたくなるほどカワイイ今シーズンの初釣果。




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Commented by gary at 2013-04-01 12:33 x
初釣果おめでとう! ついにニンフィング開眼ですね!!

未熟な私はエルクを沈めるわけにも行かないので、ぜひともドライの釣りが出来るころお誘いを(笑)

あッ でも子守が忙しいのでいけないかな?
Commented by Standy at 2013-04-01 17:50 x
全然開眼してません。あげたら釣れてました(笑)
でも、やっぱり時期は少しばかり早いようです。支部長さんには「毎日川を見とるワシらでも、まだ虫も見とらんでな」と言われました。
子守に関しては非戦闘員ですから居なくてもいいので出かけられますッ!
by s_1046 | 2013-04-01 12:12 | 釣行レポート | Comments(2)

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by s_1046
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